![]() 天下国家からトイレの中まで 斜め45°に眺めるコラム 「社会の窓が開いてるよ」 10月8日(火)のコラム 前後と説のかはる事 今、アルバイトで大学受験向けの古文のインターネット学習システムなるもの の製作にかかわっている。そのため、一日じゅう、大学入試の古文の問題をなが めている。 「古文なんてつまらないものよくやるな」なんて言われるかもしれないが、確 かにつまらない。特に大学入試問題として出題されている部分というのは、当り 障りのないものばかりだから退屈極まりない。間違っても今昔物語の以下のくだ りなどは入試問題にはならないだろう。 今は昔、京より東の方に下る者ありけり。いづれの国郡とは知らで一の郷を 通りける程に、にはかに婬欲盛に発りて、女の事の、物に狂ふがごとくに思えけ れば、心を静め難くて思ひ繚ひける程に、大路のほとりにありける垣の内に、青 菜と云ふ物、いと高く盛に生ひ滋りたり。十月ばかりの事なれば、蕪(カブ)の 根大きにしてありけり。この男たちまち馬より下りて、その垣の内に入りて、蕪 の根の大きなるを一つ引きて取りて、それを彫りて、その穴を娶ぎて婬をなして けり。さてすなはち垣の内に投げ入れて過ぎにけり。 上の話を要約すると、「僧が旅先でムラムラきてしまい、仕方なく畑からカブ を盗んで穴を掘って『処理』をした。その後、捨ててあったそのカブを女の子が 食べたら妊娠してしまった」という話である。これを入試問題で出題した大学が あれば、いろいろな意味で大したものである。 話はそれたが、それでも中にはおもしろい「古文」というのもあるものである 。特に最近おもしろいと思ったのは、北国の風俗習慣や生活を描いた鈴木牧之の 『北越雪譜』と本居宣長の随筆『玉勝間』である。 玉勝間で述べられている本居宣長の意見のなかには、おもわず手をうってしま うものもある。その一つがタイトルである「前後と説のかはる事」の箇所である 。 この箇所を要約すると「同じ人の意見が、以前のものと違っていると、周囲は 『何コロコロかわってんだよ』と軽薄なことに捉えてしまうが、それは違う。あ とから良い考えが浮かんでくるのは当たり前のことなのだから、包み隠さないで さっぱり改めるのはとてもよいことである。」 言っていることは、少し考えれば極当たり前のことなのだが、本居宣長に言わ れるとなんとも新鮮に感じられるものである。世の中、メンツだのなんだので意 見や立場を変えるのは難しいものであるし、また他人の意見がコロコロかわるの もなかなか許せなかったりするものだが、そこらへんもっと寛容にいきたいもの である。 しかしながら、いくら変節に寛容になれといわれても許せないのは社民党であ る。 「北朝鮮による拉致はでっち上げだ。食糧援助をSTOPさせるための陰謀だ 」などと散々喚き散らしておきながら、いざ北朝鮮が拉致を認めると「私達はだ まされた」と被害者をきめこむ始末である。同党ホームページに載せてあった『 拉致はでっち上げ』論文もなんやかんやで削除である。 昔社会党が自民党と連立を組むという変節にも萎えたが、さて今回の変節、許 すかどうか。玉勝間の先程のところにはこうある。 又 おのがはじめの誤りを、後にしりながらは、つつみかくさで、きよく改 めるも、いとよき事也 どうやら「1:包み隠さないで 2:清く改める」のならいいようです。2 については「(辻本)清み あらためる」はすでに済んでいるからいいとして( 我ながらくだらん)、1について、社民党には「これまで拉致事件の解決に非協 力的どころか妨害までしてきた」という指摘があるわけで、これについて包み隠 さないで情報を開示し説明をしてほしいところだが如何。 【を】 |
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