―― 他の方はゼミは?
B うちは、就活のために年明けから休みになりました。
C そう、就活のために休みにしてくれる先生もいるんですよね。
A そうなんだ。うちのゼミもそれほど負担になることはなかった。ちょっとここで話が戻るんですけど、僕は1月までインターンをしていたんですけど、2、3月はほとんど何もしてないんですよ。
B・C へぇ。
A インターン先の会社が内定直結型で、「自分はここに行く」と高をくくっていて、ほとんどエントリーシートを出さなかったんですよ。今から思うと怖いんだけど、何を血迷ったか「俺はこの会社にしか行かねぇ」とか言っちゃってて(笑)。2、3月ってどういう状況でした?
B その頃は毎日説明会かOBOG訪問ですね。
C 私も。むしろピークだった。私は10月から始動したけど、マスコミは、最初の日テレが終わると次の会社まで日程が空くんですね。12月頃はあまり何もすることはなく1月から「第二期」に入るんですが、大学のテストとかぶるので、テスト勉強をしながらESを書いてました。
A ほう。
C 2、3月もESに追われていましたね。早い会社は面接もありました。私は実はOB訪問は1度しかやっていなくて。それが必要な会社とそうでない会社ってあるじゃないですか。広告だと例えば電通の場合は1社で5人にも6人にも話をきく。逆に、私の志望していたテレビ業界にはまずOBがいない(笑)。おまけにこっちに裂いてくれる時間がない。
B たしかに。
C 何のためのOB訪問かって考えた場合に、会社の内容を知るというのもあるし、会社によっては必須って噂もありますよね。
B 噂はあるね。
C だとしたら人脈作りの一環にもなる。
B 今年、ある会社がESで(OBOG訪問の)人数を書かせたらしいんだけど、そしたら訪問に人が殺到したらしくて。みんな必死だからね。でも、同社にいるサークルの先輩に話を聞くと「人数の多少はたぶん関係ない」って(笑)
C ああ、人事の気まぐれで(笑)
A ひどい(笑)
B よくわかんないよね。
A でも商社とかってOB訪問が採点されてるって言うじゃない。でも、商社のOBの方は「たとえ訪問に採点があったとしても、ある人が30人のOBに訪問したからといってそれが採用に繋がるかといえば、それは絶対にない」と。だからそんなに採用との直接的な因果関係はないんじゃないですかね。有利になるとしても、最初の一歩が上乗せされるくらいで、別にそれはOB訪問しなくてもリカバリーできる程度のものですよ。
C うんうん。
B 1つ項目が増えるだけで、他にたくさんある項目の1つに過ぎない。
C 会社や業界の実情をきいてモチベーションを上げるっていう意味合いもあるよね。
A ああ、それはある。
B あとは雰囲気かな。それを掴むのが大事かなあって思う。
C そう、それは大事!
B 説明会なんてどの企業も清廉潔白なことしか言わないからね。
A (笑)
B 複数の社員さんに会うことで、会社の良いところも悪いところも聞き出して会社の空気をなんとなくでいいから掴むのはやっぱり大事。もちろん社員さんは十人十色だけど、なにか共通するところはあると思うから、2、3人に会うだけでもとても有意義だよね。
C うん。ちなみに私の場合は、業種先行型でどんな雰囲気であろうとマスコミっていう気持ちだったから、逆にOB訪問を面倒くさく感じちゃったのかなって今思った。いろんな視野を持ってて自分に合った会社を探そうという人にはOB訪問はすごく大事なのかもしれない。
A 僕の場合は、都心に出たときにタダでご飯が食べれればいいなと思ってOB訪問をしてましたね。あらかじめ部活やゼミのOBに連絡をしておけば、その日の夜にご馳走になれるな、と。
B・C (笑)。
A だって、せっかく千円も払って都心に出るんだから、千円分のご飯は食べたいじゃないですか。
B タダで(笑)。
A っていうのはありましたね、正直なところ。
C OBの方、おいしい料理おごってくれるもんね。
B うん。
A 部活のOBだと、飲みでも酩酊するまで。
B そう。なるべく夜にOB訪問の予定を入れておくと、金額が上がるからね。
A 上がるねぇ(笑)。
C だからホント、体育会はいいよね。人数も多いし。
A でもうちの部はそんなに人数は多くないんですよ。業種も限られてますし。銀行とか、商社とか、いかにも体育会っていうところばかり。それこそテレビ局は1人もいない。
C でも、うちのサークルの人間なんかは何をやってるかわからない人間が多いから(笑)。
A ロックだなぁ(笑)。
C 破綻した人生を送る人が多くて(笑)。
A・B (笑)。
―― 内定先以外にはどのような業種を回ったか?
B 僕はメーカーは最初は全く考えていなくて、最初は商社と損保が中心でした。全部で20社くらいですかね。一度持ち駒がなくなったりと、スリリングな就活でした。
C 私は、まず第一志望としてテレビ局があったんですけど、他には映画会社、テレビの制作会社、メーカーなどを回りました。どこまで自分と折り合いをつけるかが就活で一番悩んだところで、当然テレビ局に入るのは難しいと思っていたんですけど、テレビに関わろうと思えば小さい小さい制作会社でもいいわけですよね。かといって、そういう会社だと生きていけなくなる可能性があるし……。
B 本当に働きアリ状態らしいね。
C なので、どこまで自分が本気でこの業界を目指せるかを考えたとき、テレビ局にくっついた規模の大きい制作会社までは頑張ろうと。それがダメならメーカーなどを目指そうという戦略でした。
A 僕はリクルート系を少し受けました。あとは人材系かな。
―― 内定はどれくらいもらいましたか?
C 私は内定が4月に出ておおむねやめた。でもどうしても気になっちゃう映画会社があって。結構迷ったけど結局、そこの筆記試験を受けたところでなんか満足しちゃってやめちゃった。
A 地方局は受けなかったの?
C 迷ったんだけど、私はやっぱり番組を作りたい気持ちが強かったので、地方局に行くぐらいなら東京の制作会社かなって。それに、なにより東京で働きたかった(笑)。
A 僕はインターン先の内定を4月上旬にいただいたんですけど、その時にやたらと圧迫されたんですよ。「他に行くんじゃねぇぞ」と。その時の様子が今までの雰囲気と全然違ってて、なんかそれがかなり頭にきちゃって、勢い余ってその後の商社を受けちゃったんですよ。すると幸運にも、4月下旬のある日に2社から内定をいただきまして。迷ったので友達に相談して回って、「お前に合ってる」と言われたのと逆の会社にしました(笑)。
C なるほど〜(笑)。
B ははは(笑)。
A お前らに決められてたまるか! 俺はこっちでもやっていけるよ、って……すいません、ふざけてて。
C いえいえ(笑)。
B 僕の場合はまぁ、お二人とは違うんですが、初めての内定が出たのが8月のアタマ。今はホッとして一休みしているところです。なかなかいないかもしれないですね、ここまで一つも出ないのは。みんなに「よく頑張ったね」って言われるんですが、無いものは無いからやるしかなかった。もしそれ以前にどこか1つでも内定が出ていたらその時点でやめていた気はするんですけど。1つ内定は得たものの、秋採用をやってみようと思ってて。卒論もあるし余裕があるわけじゃないけど、就活ってただ内定をもらうわけじゃなくて何か見えてくるものがありませんか?
A 確かに……、ありました。
B もうちょっとそれを探してみてもいいかなと思って。
A ライフワークとしての就活みたいな(笑)。
B そう言うと企業に悪いんですけど。
A でも、そういうのありますよね。就活の時だけですよね、こんなにいろんなことを教えてもらうのは。
C・B うんうん。
B いろんな会社を見ることで、ちょっとだけ世間の行動が垣間見えるっていうのがあってそれが面白い。
C 自分についても世の中についても就活の時ほど考えたことはなかったな。
A 確かになかった。
C 自分の考えが甘かったなあって打ちのめされたこともあって。今まで夢見がちな人生を送ってきたので(笑)、夢見ながら大学まで来て、いざ自分が就職っていう時に見なきゃいけなかった部分が急にドバッと押し寄せてきて……。就活で「夢」とかいうと急に胡散臭くきこえてくるんだけど、逆にそういう時こそ自分が本当にやりたかったことって何だったかなって考える時間ができた。
B よく最初に「夢はなんですか」とか「うちの会社でやりたいことはなんですか」とか言われますよね。そう言うけど自分が理想とする仕事なんてそう簡単にできないでしょってマイナスに捉えてしまっていて、自分の理想よりも企業が求めることに徐々に染められていくものだと思うし、実際OBからも「やりたかったことがなかなかできない」という話を聞いていたこともあって、面接で尋ねられるたびに「またまたぁ」と内心思ってたんですけど、そう思っている時期は内定が出なかった。
C うーん。
B でも、だんだん考え方が固まってきて。答えが見つかったから内定が出たというわけではなくて、内定が出て視界が開けたことも大きかったかな。「ここで本当に働けるんだろうか」と考えたときに1つ見えてくるものってあると思います。これはみんなに共通することだと思うけど。
C それはある。
A ありますね。でも、僕の場合夢に対する考え方が逆で、夢というか描いている人生像がありまして、一言で言うと「部活と同じテンションで働きたい」というものなんです。
C わあ、素敵!
A 商社は「はじめの10年が修行、次の10年が勝負、そして最後の10年で花開く」。これをOBに言われたんですよ。それで、部活と同じテンションで働けて、安全かつ現実と夢とのギャップが小さいことを考えると、商社が合ってるかなと思ったんですよ。まぁ、これは完全な後付けなんですけど。
C・B まぁ、後付なところはあるよね。
C これでよかったと思いたいもんね(笑)。
B それに、そう思う必要性はあるよね。
A 確かに!
C いやあ、正直内定もらうまで会社のことそんなに見てなかった(笑)。
B 僕も(笑)。
C 誰かが言ってたけど「就活は運じゃなくて縁だよ」って。実際内定先に決まったのは縁だとしか思えなくて。私が受けた他のキー局はすべて1次面接で落ちてるんですよ。内定先だけがトントン拍子で。他の局であれだけ打ちのめされると、縁かなあと思います。
B それは分かる気がする。5月頃、受けることは受けていたけど単位が危なかったので学校を優先しちゃってどうにも身が入らなかったんですね。周りもあんまりやってなかったからフワフワした状態で面接を受けてたんですけど、選考の早い段階で落ちちゃってて。もう駄目かなあと思ってたけど、内定先だけはスルスルっといった感じですね。
C そう。不思議なんだよね! なんかあるんだろうねえ。
B それは去年からいろんな先輩に言われてて。「決まるところはすんなりいくもんだ」と。面接のマニュアル本はたくさん出ているけど、そこに書かれていることを超越した何かがあるような気がして。
C そう、「何か」がね。
A 何かあるよね。
B 実際、「ここはいけるんじゃないか」と思った瞬間が最初の段階でありましたね。