―― では、自分のどこが評価されたと思いますか。
C うーん、教えてほしい……(笑)。
A 自分はそこそこ確信できるところがあって、それは「4年間部活を頑張ったこと」なんですよ。まずは「なぜ部活で頑張れたか」を自己分析して、部活という具体的な話を抽象化し、会社でどうしたいかをまた具体化するという説明をうまくできたっていうことですかね。ここでは恥ずかしくてとても言えないですけど(笑)。
B・C (笑)。
A あと1つ挙げるとしたら「笑い」ですかね。面接中に緊張しすぎてガチガチになる人がいると思うんですけど、そうじゃなくて、僕は普通の会話だと思って、わざと分かりやすくボケてみました。たとえば、『ゴルゴ13』のあるエピソードの中で商社が出てくるんですよ。商社の面接で「あれを見て商社ってかっこいいなと思いました!」って言ったら相手が爆笑してくれたんですよ。そこで掴んでからは使いまくりましたよ、『ゴルゴ13』。
B・C (笑)。
A 要は、緊張しすぎずに相手との会話を楽しもうっていう姿勢が大事かな。
B なるほど。その場を楽しむっていうのはよく分かるなあ。「面接官も人間」てよく言うけど、面接官がその場の会話や空気を楽しめるっていうのは大きいと思うな。
A うん。
B うちは、合格者説明会のときに一応内定理由を聞かせてくれるんですよ。1人1人呼ばれて話をして。その時には「肩の力が入ってないのがよかった」と言われました。面接では「嘘を言わない」と決めてたんですよ。そういうのが自分にあまり合わないから。率直に言っちゃうから落ちちゃう会社もあれば、そこで引っかかる会社もあって。それが一番ハマったのが内定先の会社でしたね。自然体でいることを評価してくれました。
C うんうん。
A よく言いますよね。あそこはできる人でも頭のいい人でもなく、とにかく「いい人」を採用するって。
C 人材を育てるのが上手い会社だって聞きますね。
A 素直な人が一番伸びる会社だって聞いたことがあります。
B 僕は、あまり業種を絞れずにいたんですが、その中で「人を大切にする会社」を軸にしていて、そういう噂を聞いた会社を重点的に回っていきましたね。
A ちょっと話が戻るんですけど、やっぱり面接官も自分と仕事をしたい人を採用しますよね。ガッチガチに緊張しちゃって名前呼ばれたら裏返った声で「はいっ!」なんて言う人とか、言うセリフを全部暗記している人ってあまり好まれない気がするなあ。相手との会話を楽しめることは大事。
B どうしても緊張はしてしまうものだから、緊張した中でどれだけ楽しめるかっていうことでしょうね。
A 開き直りも大切ですよね。緊張して声が裏返っているのを相手に見られるのって悔しいじゃないですか。だったら、そんな恥ずかしいところを相手に見られないように逆に開き直っちゃえって。すいません、変な奴で……。
C いやいやいや(笑)。でも、なかなか開き直ろうと思ってもできないよね。
A そのためには、初対面の人にたくさん会って、その場を強引に持っていく経験を多くこなしておく方がいいと思うんですよ。ただし、薄い知り合いがたくさんできるっていうデメリットはありますが(笑)。
C うんうん(笑)。
B 合コンとかね(笑)。
A あ、でも、ここは本当にカットして欲しいんですけど、合コンって大切だと思いますよ。初対面の人がどんなことをすれば喜ぶかを考えながら会話するじゃないですか。「こうボケたら相手がどうツッこむか」とか。これは面接に生きましたね。同じように「ここでボケたら面接官はうけてくれるんじゃないか」って。
B 空気の読み方ね。
A パワプロで言うなら「初球○」がついてるんで。
C ははは。
A まあ、「チャンス×」なんですけどね(笑)。
B・C (爆笑)。
B OB訪問もそういう意味ではいいよね。僕は支援課のOB名簿を見て行ったんだけど、部活のOBでもない人だと最初は共通の話題探しから入るから、すごく気を使った。だけど、そういうことを通じて初対面の大人と喋ることを学んでいけた。
C もっとOBOG訪問すればよかったかな……。
B いろんな価値観にも触れられるし。
C・A 確かに。
C 今ずっと自分のどこが評価されたのかを考えてたけど、わっかんないなあ(笑)。敢えて挙げるとしたら、内定した会社が数年前から力を入れ始めた分野を志望したことかな。「ここに切り込まねば」と思ったんですよ。
B 実際、そこかもしれませんね。
C 最終面接は集団面接なんですけど、6人中私だけが女で、しかも私以外の人はみんな同じ分野を志望してたんですよ。私1人だけ違うことやりたいって言ってて。完全に私1人浮いてたんだけど、逆に言うとライバルがいなかったっていうのはあるだろうと思う。
―― 会社のことってどれくらい調べましたか。
C ええっとね、一次面接をパスしてからかな。
B どういうところを調べますか? いつも調べようと思っても「よくわかんないな」で終わってて。企業理念なんかを見ても、どこも似たり寄ったりの内容だし、どこを見たらいいんだろうと思って。
C どうなんだろう。
A 僕は、入った人がどのように働いているかというところだけですね。見るのは。企業理念はうっすら見ましたけど、経営状況や何に力を入れているかなどについては一切見てないです。
C 私も、経営状況は見ても分からなくて。社会学部であまりその辺の知識が無いから(笑)。
A はい、僕もそんな感じです(笑)。
C そう、でもそれでいいの。まあ、これが社会学部コンプレックスだと私は思ってるんだけど。
A そうそう(笑)。商経はいっつも俺たちを馬鹿にしてくるから。「おまえら勉強してないんだろ」って(笑)。
C そうそう(笑)。
A まあ実際勉強してないんだけど(笑)。
C そう、確かにそう(笑)。もう日経新聞とか読めないから。
A え、いや、さすがにそこまでは行かないわ。
全 (爆笑)。
C え、ショック(笑)。まあ、話を戻すと、企業のHPを見て、企業理念や取り組んでいることについて考えて、面接で話す志望理由をどう言おうかなと考えてました。調べるって言っても私たちが手にできる情報は限られていますので。
A どこかのセミナーで言われたんですけど、いくら会社のことを調べてもさほど意味をなさないと。実際、どれだけ会社のことを調べてみても、内部にいる人の方が当然知っているわけじゃないですか。だから、そこを細かく調べるよりも、自分がどういう人間かを深く分析して、「自分のこの部分と会社のあの部分が合っているので自分は入社したいんです」という自己PRを考えた方がいい、って。
C 露骨な知ってますアピールは相手の気持ちを逆なですることもあるでしょうね。
B もちろん、調べてくれたことをメッセージとして受け取る会社もあるだろうけどね。
A ただ、1つ思うのは、会社のことを調べまくるのはいいけど、「まずおまえは誰なんだ」って面接官の方は思いませんかね? おまえはファンかって?
B (笑)。
A あ、でもファンでもいいところもあるか。
C 私の場合は一番見たのは番組ですね。作ってるものを見るのは大事かなあって思って。面接でよく聞かれるのは「うちの番組どう?」っていう質問。
A お色気シーンがあっていいと思います、とか(笑)。
C それ一次面接で言ったらウケた!
全 (爆笑)
A 言っちゃったの(笑)?
B すばらしい。
C 一次面接で、「うちの悪いところってどこですか?」って言われたので「ちょっと深夜はエロいんじゃないですかね」って言ったら苦笑いされて「ああ、落ちたな」と思ったんですけど(笑)。正直、番組をあまり見てなかったんですけど、かろうじて見ていた特番ドラマに話をすり替えて頑張りましたよ。向こうから「あれ視聴率取れなかったんだよ。なんでだと思う?」って聞かれたので、それなりに自分の意見を言って。
A お色気がなかったから?
C ちがーう違う(笑)。
B それしかないのかよ(笑)。
C まあだから、見落としがちだけど、その会社が作ってるものを見るのは案外大事なことだと思う。
―― 今の会社に決めた一番の理由は?
B 最初はメーカーを考えてなかったんですよ。理由は文系が活躍できそうにないなあというところで。だから商社や損保に魅力を感じたんですけど、就活を進めていくうちに、とは言っても文系にしかできない仕事はあるし、自分にしかできない仕事もあるだろうと思うようになっていった。すると自然と選択肢が広がってメーカーも視野に入るようになったんですね。そして、働けるなら大きいところがいいなと。それがここに決めた理由ですね。とは言っても、ここしか内定をもらってないのが最大の理由ですけど(笑)。
A 決めた理由か。さっき言ったとおり、「お前にはこっちの会社が合ってる」と言われて反抗したのが大きな理由かな(笑)。正直、自分の中で内定をもらった2つの商社の差別化ができなくて、みんなが言った逆を選びたかっただけなんですよ。だからもうサイコロで決めるのと同じ世界。でもOBの一言も大きかった。あるOBが「そろそろ後輩がほしいんだよ。寂しくってさあ」って言ったんですよ。それを聞いて「じゃあ、こっちにしようかな」って。
C ほう。
A 実は、差別化ができないっていうのが大きな悩みで。どっちにしようって悩んでました。
B 商社は難しいよね。何かを作っているわけでもないから。
A そう。人もそれほど変わらないもん。ノリもテンションもそれほど変わらないし、どちらでも楽しく働けそうだなと思うと決め手が無くなって。それでもう、寂しい先輩のところに行こうと思って。
C すごくかわいがられると思う。
A 僕は、理由が見つからなかったのが一番の悩みでした。
C うらやましいよねえ。
B 贅沢な悩み(笑)。
A 行かなかった方の商社にはバスケ部の先輩がいて、OB訪問でもよくしてもらっていただけに、断るときには申し訳ない気持ちでいっぱいでしたね。インターン先も人事の方と仲良くなっていただけに、スパッと断ることはできなくて精神的にきましたね。向こうも強く引きとめてくるし。
B 向こうもそれが狙いだろうしね。
A そう、それ!
C なんか大学に入ったときの部活の勧誘に似てるよね?
B ああ!
A 近い!めっちゃ近い!
B それの大人版だよね。
C あんなに部員の方によくしてもらったのにって。
A 仲良くしておいて。
C いろいろおごってもらったのに……って。
A でもわかる。すごく似てるね。Cさんはどうして?
C 私はもうここしか受からなかったっていうことしかないな。
B でも、確固たるものはないにしても、なんとなく自分に合ってる部分があったからじゃない?
C 決定付けたのは、受かった後にみんなから「合ってるよ」って言われたからってことになるのかな(笑)。